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おすすめ!
タイでの旅行中、不慮の事故で猫に引っ掛かれました。東南アジアで動物にかまれたり、引っ掛かれたりしたら狂犬病ワクチンは必須です!ことの顛末からタイでの予防接種、そして日本でのその後をお伝えします。
タイでのワクチン接種の流れを知りたい方は次の章へ!
狂犬病は犬だけが罹患するものと思っていませんか?いいえ、人間にも感染します。
皆さんが思っている以上に狂犬病が発生している地域と言うのはかなり広いです。下記、国立健康危機管理研究機構が発表している、狂犬病発生地域の一覧をご覧ください。
御覧の通り、日本やオーストラリア、イギリスなどの一部の地域を除いて今でも多くの国で狂犬病が発生しています。意外かもしれませんが、いわゆる先進国であっても多くの国で未だ発生しているという状況です。
中でも東南アジア地域における感染源と言うのはイヌ・ネコが主となっています。狂犬病と言う名前に惑わされますが犬だけではないのです。
狂犬病の恐ろしいところは発症後の致死率がほぼ100%だということ。
そして発症後の有効な治療方法はなく、発症させないための唯一の手立ては狂犬病ワクチンの予防接種のみとなります。
一般的には受傷する前にワクチン接種(暴露前接種)するのが普通だと思いますが、受傷してからのワクチン接種(暴露後接種)も有効となっており、これにより約95%発症を防げるそうです。
また、受傷後のワクチン接種はスピードが重要!必ず受傷後24時間以内に1回目のワクチン接種を済ませること!
次の章では私が経験したことをお伝えしたいと思います。
狂犬病の発症後致死率はほぼ100%。ワクチン接種の中止判断は後でもできるのでまずは1回目の接種を!
受傷から0時間
観光最終日かつ、この日にスワンナプーム国際空港へ行く必要がありました。
とある猫カフェで猫と戯れていた最中、そのうちの1匹がとびかかってきました。
爪が結構伸びており、Tシャツ越しに痛いと思う程度。この時はまだ受傷したことに気付いておらず、そのまま観光を続行しました。
ただヒリヒリ感は残っており、猫のひっかき傷についてのリスクをこの時点で調査開始。狂犬病リスクの存在を知ったため、念のため空港の病院で相談するかと決心。
受傷から6時間
空港へ行く前に汗を流すため、サイアムのショッピングモール内のシャワールームでTシャツを脱いだところ、猫がとびのった首のあたりの部分に出血があることが確かめられました。
24時間の制限時間的には日本に帰ってからワクチン接種でも間に合いますが、この時点で早めの接種を決心したところ。
受傷から8時間
サミティヴェート病院の診療所は空港の3Fにあります。
(1Fの診療所は夜やっていません)
本家サミティヴェート病院は日本語対応していますが、ここは診療所かつ遅い時間だったため日本語対応は不可。原則として英語による対応となります。
正確に伝えたかったのでGoogle翻訳も利用して下記のようなやりとりを口頭と、スマホも利用してやりとりしました。
ちなみに狂犬病は英語でRabies(ラビース)です。専門用語なので覚えておくとスムーズかもしれません。
猫カフェで猫に引っ掛かれました。狂犬病リスクはありますか?
狂犬病ワクチンをおすすめします。時間は何時頃ですか?
13時ごろです。
時間は大丈夫なので、ここでも日本でも受けることも出来ますがどうしますか?
こちらで受けることを希望します。
わかりました。
こんな感じで「受けなくても大丈夫だ」と言われなかったので接種を希望しました。
診察にかかることを決めたらパスポートとe-ticket控え等搭乗便がわかるものを提示しましょう。
しばらく待っていますと、血圧や心拍等の基本的な検査が始まります。
さらに待ちますと今度は医師の診断へ。ここでも同じように双方翻訳機能を利用して診察を進めることになります。
質問の内容としては先ほど看護師さんに聞かれた質問に加えて、実際に診察をする感じですね。
そして最終的には以下のワクチンの接種が必要であると説明がありました。
・狂犬病ワクチン
・破傷風(+ジフテリア)ワクチン
最後に医師から、この診療所で接種するかどうかの希望を聞かれます。
そのまま希望を伝えましたら別室で看護師さんにワクチンを打ってもらいました。
受傷から21時間
ワクチン接種してから13時間程たったころ。ようやく日本に到着しました。
日本では検疫、入国審査、税関の順で手続きしますが、検疫で猫に引っかかれたことやワクチン接種のことを相談しましょう。
検疫官からは下記のようなヒアリングがあるので正確に答えましょう。
診断書やパスポート、航空券等も提示しましょう。
・どこの国に行ったか(渡航経路の詳細含む)
・どのように受傷したか。
・ダニに刺されたりしていないか。
・現地で野生動物を触ったか。
・現地で体調の悪い人と接触したか。
他にも簡単な診断があり、体にブツブツが無いかなどは調べられました。
和足の方からは検疫官に気になる質問を。
・2回目以降は日本のどこの病院で受けられるか。
日本は狂犬病が無い国ですのでワクチン数は限られています。このような質問についても丁寧に答えていただけました。暴露後接種の場合、どこで接種できるのか良く分かりませんでしたので大変助かりました。
ところで私はタイでは「Verorab(ヴェロラブ)」というワクチンを接種しました。日本でも流通していますが国内未承認のワクチンです。
そういった事情や病院の在庫、医師の判断により別ワクチンになることもあり、私の場合2回目以降のワクチンは国内承認済の「ラビピュール(Rabipur)」と言うものに変わりました。種類は違いますが互換性はあるらしいです。
現地では2,748バーツ(約12,000円)でした。
日本からの旅行者が現地での公的医療保険等に入っていることは無いので実費精算が基本です。
ただし、日本で海外旅行保険に加入している方は提携先の病院でキャッシュレス対応か、後日申請による精算で費用は戻ってきます。
また、海外旅行保険に入っていなくても、日本の健康保険制度により海外治療分として申請すれば戻ってくることもあるみたいです。
しかしながらやはり不測の事態に備えて海外旅行保険に加入しておくことが無難です。私の場合クレジットカードに付帯されていたので助かりました。
なお、これは1回目の料金のみであり、2回目以降日本で受けるものは都度4,000~5,000円程度かかります。こちらについては健康保険が適用されました。
保険請求に必要な書類は加入する保険によって異なります。詳細は各自の加入する保険会社に問い合わせましょう。
・診断書
・支払明細書
帰国してから保険請求のために必要な書類です。これは保険会社や健康保険によってことなりますが、概ね上記があれば無難です。支払明細書は言わなくてもくれると思いますが、診断書は何とも言えないため診察時に伝えておきましょう。
Could you give me a medical report?
私の場合これで伝わりました。
ここでもらい忘れると後々厄介なので、確実にもらっておきましょう。
何度も言いますが狂犬病は発症すると治療できません。唯一の防御手段は発症前のワクチン接種です。
「ちょっとくらい大丈夫だろう。」が後々後悔することになりかねません。そしてその後悔もどうにもなりません。
海外、特に日本人もよく行く東南アジアで動物に引っ掛かれる、嚙まれる等された場合は、それが野良か飼われているものも関係なく、病院で相談して接種をすすめられた場合は絶対にワクチン接種をしてください。
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