【レビュー】下関から釜山まで関釜フェリー「はまゆう」の1等室に乗船!

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Daisuke

本業SEな総合旅行業務取扱管理者

割と行き当たりばったりな一人旅中心。基本は自由行動。たまに現地ツアーに参加。

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山口県の下関と韓国の釜山の間で運行される関釜フェリー「はまゆう」に乗船。乗船手続きや両国での出入国手続き、そして船内の滞在の様子をお届けします。

これから紹介する内容は2025/8/8の情報になります。
必要な手続き等は都度変更される可能性がありますので、最新の情報もご確認いただきますようお願いしたします。

目次

下関港国際ターミナル

アクセス(➡下関港)

釜山行きの関釜フェリーが発着するのは「下関港国際ターミナル」。下関駅からも歩いて行ける距離になっております。

まずは駅からは東口の方に出ましょう。

丁度この右手に見えている「シーモール下関」が目印。奥のマンション(?)方面に進みます。

フェリーターミナルまではここから遊歩道が続いていますので、信号でまつ煩わしさが無くていいです。

海峡ゆめタワーに向かって直進します。

交差点に差し掛かると、右手へ。

フェリーターミナルが見えますので、直進しましょう。

乗船手続き

徒歩乗船の場合、乗船手続きは15:00~18:00

遊歩道からはフェリーターミナルの2F部分から入ります。

そうしましたらすぐに同じフロアの左手にある窓口に向かいましょう。

私が行ったのは15時半頃。既に数組のお客さんがいらっしゃいました。私が手続きを終えた後は誰も並んでいなかったので、タイミングによっては待たなくていいと思います。

さて、乗船手続きで大事なのは下記3点。

  • パスポートの提示
  • 予約確認メールの提示
  • 2,720円の支払

予約確認メールはともかく、乗船時にパスポートの確認があるのは国際航路ならではですよね。

さらに2,720円。しかも日本円現金のみ可です。これは何者かと言うと、燃料サーチャージ、下関港港湾施設使用料、国際観光旅客税(いわゆる出国税)の3点です。

飛行機なら同じようなものはチケット代に含まれていますが、このフェリーの乗船は別に払う必要があります。

そして乗船券を受け取りました。どこか飛行機のチケットみたいな雰囲気がありますね。

さて、この日の場合、乗船開始は18:20とのことでした。乗船開始とは実際には出国審査が開始となる時間です。

そこまで時間があれば、ターミナルでゆっくりするもよし、近くの商業施設で時間を潰すのもありです。私は下関駅方面に戻ってシーモールのカフェでゆっくりしました。

出国審査

ここからは下記のような流れで乗船します。

税関 ⇒ 出国審査 ⇒ 出発ロビー ⇒ 乗船

さて、乗船開始の10分ほど前に戻ってきたところ、既に多くのお客さんで待ち行列ができていました。

税関では荷物のチェックこそありませんが、パスポートチェックはあります。

その後は出国審査。ただし空港では今では一般的になった自動化ゲートや、日本人用ゲートもなく、全員が同じカウンターを通過する必要があるため、割と時間がかかります。

そして出国審査後はあまりに見ないであろう「KANMON」の文字が入った出国スタンプをゲット。もちろん「関門」のことです。

本来ともいえる”港”から出国したのは、国境をまたぐ人の輸送の原点に返った気がしますね。飛行機がその役割を担い始め、一般的になってからもせいぜい50年程度ですので…。

出国審査を終えましたら、出発ロビーとなります。

ここでは出国を済ませているので免税店も。(安いとは言っていない…)

特に買うものがなければそのまま乗船してしまいましょう。

船内の様子

★1等2名洋室

カギの受け取り

下船時07:30までに部屋のカギをこちらに返却する必要があります。

まずは乗船しますとインフォメーションカウンターがありますので、こちらで部屋のカギを受け取りましょう。

こんな感じの古き良き旅館っぽいカギが貰えます。

室内のカギはオートロックにはなっていないので、外出する際の施錠に注意が必要です。

部屋の様子

さて、そんな1等2名洋室に入ったところはこんな感じ。2段ベッドなこと以外は見た目はちょっと狭いビジネスホテルと言った感じ。

1名で予約する場合は基本貸し切り料金を払う必要がありますので、必然として1名での利用となり、プライバシーも守られます。

ベッドについては少しマットレスが固め。私はちょっと合いませんでした…。

船内アメニティとしてはタオルやシャンプー、石鹸など。ドライヤーもありました。

なお大浴場にはシャンプーは備えられているので持っていく必要はありません。

そんなシャンプーはどこで使うのかと言うと、室内にあるバスルームです。

やはり1等の船室ですので、バスルームは部屋に準備されています。浴室はありませんが、ここが船の上と考えると十分でしょう。

それに洗面台があるのはうれしいですね。朝起きて身なりを整えるためにわざわざ外に出る必要がありません。

他にもポットとインスタントのお茶があったりします。

このフェリーは「はまゆう」であり日本船であることから、コンセントは日本式の物が用意されていました。

なお韓国のコンセントはヨーロッパと同じCとSEタイプですので、変換プラグは持って行った方が良いでしょう。
※韓国側の会社が運営する「星希」では日本式、ヨーロッパ式両方が備え付けられているそうです。

クローゼットもあります。

夏はともかく、冬に旅行する際には重宝しそうですね。

部屋はオーシャンビューになっています。

ただ目の前が展望デッキの通路になっておりまして、前を人が通ることがあります。着替えをする際には注意が必要ですね。

各デッキ

乗船客が利用するのはこの3デッキで、それぞれの様子を個別に紹介します。

フェリーの中での説明では4-DECK=1F、5-DECH=2F、6-DECK=3Fとして案内されていますが、ここでは4~6Fとして説明します。

4F

メインエントランス

乗下船出口はメインホールにあります。

乗船しますとこのような広いスペースがあり、主にインフォメーションカウンターや、免税店、自動販売機等があります。

中心には6Fまでの階段があり、その裏手にテレビと座席がありました。

今右手に見えているのは免税店。こちらは時間になるとオープン/クローズします。

他にも出入国書類記入用のテーブル。

韓国については入国書類は電子化もされていますし、事前に港でももらっているので、書き損じた方は利用すると良いでしょう。

自動販売機

飲み物や軽食の自動販売機。

アルコールもあります。ただし飲酒運転防止の観点から夜11時までの販売となります。

免税(だと思う)ですが、船内料金なので特に安くはありません。ただ少なくとも1等2名洋室には冷蔵庫がなかったので、冷たいものが飲みたければ自動販売機での購入をおススメします。

免税店

免税店は出発前にはまだオープンしておらず、出航後にオープンします。

夜/朝営業時間
20:00~21:30
06:30~07:30

日本のお菓子コーナー。

韓国のお菓子コーナー

ちょっと高めの酒はこのような棚に入っています。

冷凍食品っぽいものもありますが、後ほど紹介する多目的ホールに電子レンジがあるので、そちらで温めると良いでしょう。

大浴場

1等の場合、部屋にも浴室はありますが、こちらの大浴場の方が広くて快適なのでおススメします。

営業時間は下記の通り。

夜/朝営業時間
06:00~
~22:30

大浴場内には10弱のシャワーが用意されており、シャンプー・ボディソープが準備されています。

浴槽は2つあり、風呂の温度はやや熱め。それなりに広いので足を延ばしてゆったりと過ごすことができます。

5F

レストラン

レストランは夜、朝どちらもやっています。営業時間は下記の通り。

夜/朝営業時間
19:15~21:00
06:30~07:30

朝、夜ともに事前清算となっており、入口にある食券購買機で食券を購入します。こちら日本人の方は気にする必要はありませんが日本円のみです。

購入した食券はカウンター前のスタッフに渡しましょう。後はフードコート形式でして、自分の番が来たらぶるぶる震える機械を渡されます。

こういうものです。

その他レストラン内の様子はこちら。

なお、テーブル数が少なく、段々と混んでくるので、営業前に待つ必要はありませんが、オンタイムで開店と同時に入るのがベターだと思います。

まず夕食から紹介します。

夕食は定食形式の物から軽食、そして酒の肴まで色々あり、メニューも多すぎないのでチョイスしやすいです。

ワンコインならぬワンビルで購入可能なアジフライ定食にしました。

提供されるまでは10分程度といったところ。

揚げたて感じのフライが実にジューシーで美味でした。

一方で朝食はこちら。選択肢は3つとなっています。

夕食は和食にしましたので、朝食は韓食にしました。

わかめたっぷりのスープが美味しかったです。

漬物は豊富ですが、メインディッシュが卵のみなので、ちょっと物足りなさを感じなくもないですね。

ちなみに朝食の時間は既に着岸して待ち状態の為、揺れることもなくゆったりと食事ができました。

プロムナード

プロムナードにはいくつかの座席があり、オーシャンビューな景色を楽しむことができます。

こちら丁度釜山港に入港する直前。釜山港大橋を下から眺めていたところです。

あとカップヌードルの自動販売機もありました。

この場所には給湯器はないので、インフォメーションカウンター、209号室、305号室隣にあるものを利用しましょう。

6F/多目的ホール

6Fにある多目的ホール。

こちらでは皆さん外で買ってきたであろう食事を召し上がっていたり、ゲームをしたりと多用途に利用できます。

電子レンジがありますので、外で弁当を買ってきた際、船内での冷凍(?)食品購入などに活用できます。

なお、私が乗船した際にはこの多目的ホールにおいて日本酒フェアーなるものが開催されていました。

無料で開催された試飲会でして、アンケート用紙に4種類の内一番おいしかったものに〇をつけてくださいとのことでした。

ここで試飲した日本酒の一部は船内でも販売されているようでした。

5~6F/展望デッキ

夜間は閉鎖されます。

やはりフェリーと言えば展望デッキから景色を眺めたいですよね。

このはまゆうにおいては5~6Fが展望デッキになっており、さらに船首から船尾まで行ける範囲がかなり広いです。

まずはファンネルのある船尾部部分。

こちらはどのフェリーでも一般的に立ち入れることが多いところですね。

こちらは船首から船尾への通路部分。

先ほど紹介した通り、1等室の目の前を通れるようになっていますので、見られたくないものがある場合は部屋のカーテンは閉じておきましょう…。

こちらが船首部分。

これは少し珍しいのではないでしょうか。私も色々フェリーに乗船していますが、選手部分のデッキに出られたのはこのフェリーが初めてかもしれません。

では実際の景色の例を紹介しましょう。

ちょっと出遅れてしまいましたが出港直後の様子。左手に見えるのが海峡ゆめタワー、そして右手に見えるのが関門橋です。

小倉当たりの風景。

近くにはかつては官営八幡製鉄所として栄え、今でも現役な北九州工業地帯の工場群が見えました。

翌朝の様子。すでに釜山港への着岸手続きに入ったころです。

船尾から見えますのは、釜山港大橋。

船首からは釜山港国際旅客ターミナルと高層ビルが見えました。

タラップの接続待ち…。

釜山港国際旅客ターミナル/アクセス

下船

下船は8時から始まりますが、早く入国審査を済ませたい方は事前に並んでおきましょう。

ここからは下記のような流れで乗船します。

下船 ⇒ 入国審査 ⇒ 税関 ⇒ 到着ロビー

下船は08:00から始まります(実際には2,3分フライングしていましたが)。下船客の列ができているので、列の終わりを探して並んでおきましょう。

なお、部屋のカギは07:30に返却する必要があります。その案内を10分前にされたのでちょっと焦りました…。

カギを返却した後も部屋に滞在することは可能なので、時間になるまで待っておくと良いでしょう。

下船開始。ここからは飛行機と同じような感じに搭乗橋を渡って次に進みます。

入国審査

ここからは空港と手続きは変わりません。撮影禁止なので画像はないですが、空港と同じように入国審査があります。

釜山港の入国審査場は下関港よりも本格的で、ほぼ空港と同じ感じになっていました。外国人用には6ゲート、韓国人用には2ゲート用意されていました。

入国審査完了後は税関検査を受けて完了です。

ゲートの数が多いので、8時の下船から到着ロビーにつくまでは約20分程度でしたので早い部類でしょう。

到着ロビー

さて、無事入国を済ませました。

到着ロビーにおいてはコンビニ、銀行、ATM、トイレなどがありました。

銀行のレートはちゃんと見ていないですが、この後利用した釜山駅(地下鉄)のMONEY BOXという両替機のレートが良かったとだけ紹介しておきます。

ATMでは何故か私のソニー銀行デビッドカードが使えずでした…。日本でもカード決済、海外でもカード決済やATMを当てにして現金を持っていないことも多いのですが、たまたま2万円ほど入っていて助かりました。

皆さんもある程度は現金を持っていくことをおススメします。

ちなみに別の場所でATMを利用すると、引き出せました。ソニー銀行のデビッドカードが使えないわけではないです。

ちなみにコンビニはセブンイレブンでした。

アクセス(釜山港➡)

ここから早速観光に向かったり、ホテルに荷物を置いたりするために移動すると思いますが、その起点となるであろう釜山駅は、この釜山港からペデストリアンデッキで繋がっています。

まずは到着ロビーフロアのGATE4から外へ。

あとはこの屋根付きのペデストリアンデッキを道なりに進むだけ!迷う要素はありません。

所要時間は10分ほどとなります。

釜山駅。こちらからは高速鉄道も出ていますし、市内移動に便利な地下鉄も出ています。

まとめ

何よりも寝て朝起きて着いてそのまま観光できるのがいいですね。飛行機と違うのは、着いた日から観光となると、そのために朝早く起きて準備して、空港に向かって…とバタバタとしますが、フェリーならそんなこともなく、体力を温存できるのもポイントが高いです。

また、このフェリーは片道の予約も可能です。よって“入国の日は朝からしっかりと観光し、帰国の日はギリギリまで観光して夜に帰る。”と言ったとこも可能になる訳ですね。

もちろん1日目は移動で時間を潰してしまうので、お世辞にもタイムパフォーマンスもいいとは言えませんし、下関への移動費用を考えるとコストパフォーマンスもよくありません。しかしながら移動も旅の一つだと割り切れる方、飛行機嫌いの方、そして体力に余裕を持った状態で旅行したい方は選択肢の一つとして考えてみてもいいかもしれません。

QA

私が乗る前に気になった点や、皆さんが気になるであろう点をまとめておきます。

渡航関連

パスポートはいる?

海外旅行なので必要。

渡航に必要な手続きは飛行機と違う?

徒歩乗船の場合同じ。

保安(荷物)検査はある?

日本出国時なし、韓国入国時あり。

乗下船手続き

乗船手続きは何時までにやる必要がある?

徒歩の場合は15:00~18:00の間。乗船開始までは自由時間。

乗船は何時から開始?

18:20から開始。

下船は何時から開始?

08:00から開始。
*ただし部屋のカギを07:30までに返却の必要あり。

船内

スマホの電波はどうなる?

少なくとも夜11時ごろまで、朝5時半ごろにはそれぞれ日本、韓国のキャリア電波を掴む。

Wi-Fiはある?

ない。

船内で利用できる通貨は?

はまゆうでは原則日本円。
*一部はカード利用可

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