政府のGo To キャンペーンも8月開始予定と、いよいよ観光業復興に向けた動きが活発化してきました。今回は大阪から北海道まで日本海側を経由し向かう方法を検討したいと思います。
目次
概要
2024/02/23 更新
当記事は北陸新幹線の敦賀延伸前に作成した記事です。
北陸本線の敦賀=金沢間は3/16以降第三セクターの運営となります。
いよいよ旅行解禁となる日も近くなってきましたが、海外旅行に関しては今年度いっぱい絶望的であると考えます。
よって今年は国内旅行に着目し、挑戦したいと考えており、その第一弾として大阪から北海道への列車旅行を考えています。
また県境を越えた移動が解禁されたといえども、関東の都心はいまだ感染率が高く、できればもう少し様子を見たいところ。
そのため今回は日本海側を経由した、大阪から北海道への電車旅行の日程やルート、費用などを検討いたしました。ちなみに在来線と言いながら新幹線も入っています。そこは「北海道新幹線オプション券」なのでご愛嬌…。
旅のポイント
皆さんご存じの通り、今年の夏の青春18きっぷは2020/7/20から利用できるようです。
もちろん青春18きっぷをメインに使うのですが、日本海側の鉄道は金沢(石川)から直江津(新潟)にかけては3つの第三セクター鉄道を経由する必要があり、このエリアでは使えません。
なおかつ最大の鬼門となるのが、津軽海峡越え。この部分は青春18きっぷの「北海道新幹線オプション券」を使いますが、極端に本数が少ないうえに、乗り換え時間もかなりあります。
これらの問題を検討しつつ、比較的余裕があり途中下車もできるような日程を検討します。次の項目でいくつかの区間に分けて述べていきます。
区間別時間・費用
前提条件
項目 | 内容 |
---|
期間 | 4日間(2020/07/24(金)~2020/07/27(月)) |
区間 | 大阪駅(大阪府)~函館駅(北海道) |
往復の区分 | 片道 |
1日目(大阪 = 直江津)
a.大阪駅 = 金沢駅
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR東海道本線・湖西線・北陸本線 | 大阪 | 09:15 | 敦賀 | 11:15 | 2,410 |
JR北陸本線 | 敦賀 | 11:37 | 福井 | 12:29 | – |
JR北陸本線 | 福井 | 14:10 | 金沢 | 15:37 | – |
この区間の本数は多く、難易度はおそらく全工程で一番容易です。
福井駅で多めの乗り換え時間を取れば昼食と観光が少しできます。
越前そばや越前ガニが有名ですが、ちょっと食べてみたいと思ったのが「ソースカツ丼」!「なぜ福井でソースカツ丼?」なんですが、どうもこちらのヨーロッパ軒が(ソース)カツ丼発祥の店と言われているからです!
なんでも発祥の場所・店が大好きな私としては是非とも訪れたい場所です。
20、30分並ぶとの情報もあるので混雑具合を見て行く・行かないは検討必要です。
[2021/06/13追記:福井旅行でヨーロッパ軒総本店に行って来ました!]
b.金沢 = 直江津
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道 | 金沢 | 15:59 | 富山 | 16:55 | 2,000 |
あいの風とやま鉄道 | 富山 | 18:39 | 市振 | 19:33 | – |
えちごトキめき鉄道 | 市振 | 20:17 | 直江津 | 21:17 | 1,310 |
金沢はサクッと通過。この区間は第三セクター3社のオンパレードです。
もともと北陸本線の一部であったこの路線、例の北陸新幹線開業に伴い並行在来線として、JRから分離されてしまったことにより、3社に分割されてしまいました。
もちろんこの区間はJRではないので別運賃がかかりますが、少しだけお得な「IR・あいの風1日フリーきっぷ」切符がありました。こちらを利用すると通常金沢から市振までが2,470円のところ、2,000円になります。こちらは金沢駅のIR窓口で購入可能とのこと。
▼企画乗車券/IRいしかわ鉄道株式会社
そして夕食で訪れたいのがこちら。富山ブラックラーメン!
こちらも発祥のお店である「西町大喜」。ブラックラーメンは労働者向けに作られた濃い味付けが特徴的なラーメンなんだそう。オプションのライスやビールが進みそう。
2日目(直江津 = 秋田)
a.直江津 = 新潟
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR信越本線 | 直江津 | 09:22 | 長岡 | 10:25 | 2,410 |
JR信越本線 | 長岡 | 10:29 | 新潟 | 11:29 | – |
この日は秋田まで。1日目に比べるとどうしても進んでいない感がありますが、気のせいです。新潟と秋田がどちらも南北に長いためですね。
昼ご飯は新潟の予定ですが、手早く朝ご飯を済ませたいのならホテル朝食か、駅前にある蕎麦屋である直江津庵が良いのではないでしょうか。地元名物である「めぎす天」の入った天ぷらが食べられるようですよ!
▼直江津庵
信越本線は朝とか夕方のコアな時間は本数が結構多いですが、それ以外の時間は1時間に1本あたりと極端に少なくなるので、できるだけコアな時間に進みたいものです。
b.新潟 = 村上
路線 | 出発 | | 到着 | | 費用(円) |
JR白新線・羽越本線 | 新潟 | 13:43 | 村上 | 15:03 | – |
新潟についたらまずはお昼ごはんです!
是非訪れてみたいのがこの「わっぱ飯 田舎家」です。わっぱ飯とは杉で作った弁当箱のような容器に、海の幸を具材として敷き詰めた新潟の郷土料理。そして新潟と言えば米!コシヒカリの産地として有名ですよね。
新鮮な海の幸と米の組み合わせが絶対に最高なこと間違いなし!
駅から2,3km離れているので、レンタサイクルを利用するか、タクシーを利用するのが無難です。
▼わっぱ飯 田舎家
▼にいがたレンタサイクル
c.村上 = 秋田
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR羽越本線 | 村上 | 16:17 | 酒田 | 18:26 | – |
JR羽越本線 | 酒田 | 19:08 | 秋田 | 20:57 | – |
村上では次の電車の接続の都合上、1時間程度時間が生まれます。
時間的には15時ごろと、休憩するにもピッタリな時間帯。だんだん食べ物の紹介ばかりになってきましたが、このおしゃれ喫茶「Cafe’ de Luciole(カフェ・ド・ルシオール)」がピッタリなんじゃないでしょうか。
駅から徒歩10分くらいですが、問題はないでしょう。
▼Cafe’ de Luciole(カフェ・ド・ルシオール)
ここから秋田までは途中乗り換えを挟みつつ、3時間半の旅路です。
到着時刻は21時ごろとなりますが、多分この時間でもおなかペコペコ。そして秋田と言えば「きりたんぽ」ですよね!
ちなみに翌朝は新幹線との接続の兼ね合いで朝早くの出発になりそうなので、お酒は控えめにしたほうが良いかもしれません。
▼秋田きりたんぽ屋
※こちらのお店の本店は土日お休みです。
3日目(秋田 = 函館)
a.秋田 = 青森
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR奥羽本線 | 秋田 | 05:27 | 弘前 | 07:59 | 2,410 |
JR奥羽本線 | 弘前 | 08:04 | 青森 | 08:50 | – |
北海道オプション券で利用できる北海道新幹線は「奥津軽いまべつ = 木古内」の区間のみとなります。時刻表を見てもらえればわかりますが、北海道方面は1日に7本しか無いうえに、その電車の接続も最悪です。できるだけ余裕を見ておきたいので朝早くの出発がよいですね。
朝ごはんはあきらめて、早々に青森へ向かいましょう。そして青森についたら少し遅めの朝ごはん!
味噌カレー牛乳ラーメンとう情報量の多い名物料理もあり、気になるところですが朝早くて開いていない!そんなときは朝早くから食べられる「のっけ丼」に行きたいところです。
自分で市場を回って好きな海鮮素材をピックアップし、オリジナルのっけ丼が作られるのが楽しいうえに、味も楽しめる!
▼元祖のっけ丼
b.青森 = 津軽二股/奥津軽いまべつ
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR津軽線 | 青森 | 11:01 | 蟹田 | 11:38 | – |
JR津軽線 | 蟹田 | 11:44 | 三厩 | 12:24 | – |
JR津軽線 | 三厩 | 12:37 | 津軽二股 | 12:52 | – |
さあ、ここからは青函トンネル通過と新幹線乗車に向けて、ローカルな新幹線駅「奥津軽いまべつ駅」に向けて進みます。
蟹田からは津軽二股で降りればよいのですが、どうせ時間もあるので津軽線の端である三厩まで行ってみたいところです。ちなみに三厩は本州最北端駅ではないです。それは同じ青森の下北半島にある下北駅なんだそう。
在来線津軽二股駅と新幹線奥津軽いまべつ駅は隣り合っています。そしてこの駅はかなり田舎ですが、食事ができる道の駅「道の駅いまべつ半島プラザアスクル」が併設されています。1時間あるので余裕ですね。
▼道の駅いまべつ半島プラザアスクル
c.奥津軽いまべつ = 木古内
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JR北海道新幹線 | 奥津軽いまべつ | 14:15 | 木古内 | 14:48 | 2,490 |
北海道新幹線ってそうそう乗る機会がないでしょうから貴重な体験になります。基本的に大阪から北海道までは新幹線より飛行機のほうが安いですからね…。
ちなみに青森から函館までフェリーが出ているのですが、そちらを利用したほうが早く着きます。
d.木古内 = 函館
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
道南いさりび鉄道 | 木古内 | 15:19 | 函館 | 16:22 | – |
道南いさりび鉄道も北海道オプション券の料金に含まれています。そしてようやく最終目的地の函館へ到着です。
まず函館についたら行ってみたいのが「函館市青函連絡船記念館摩周丸」!北海道新幹線が開通するよりも昔、青函トンネルが開通するまでは、青函連絡船と言う船に貨物列車と人を乗せて本州と北海道を連絡していました。
この列車を船に乗せる方法、日本では見られなくなってしまいました。私は去年、デンマークからドイツにかけて走る列車で似たような連絡船(通称「渡り鳥コース」)を体験することができたのですが、こちらも残念ながら廃止となってしまったようです。
そんな貴重な連絡船時代の遺構を保存しているこの記念館は是非訪れたいですね!
▼函館市青函連絡船記念館摩周丸
▼渡り鳥コース体験※廃止
そしてお待ちかねの夕食は、やはり北海道と言えばジンギスカンですよね!
2,3年ほど前に札幌に旅行した時も行きましたが、やっぱり本場で食べるのは一味違いますよね!
こちらの羊羊亭は先ほどの「函館市青函連絡船記念館摩周丸」からも徒歩圏内にあり、アクセス良好です。
▼羊羊亭
そして最後に行きたいのが函館山!100万ドルの夜景と名高い函館山から眺める函館市街の街明りは格別でしょう。
ちなみに「100万ドル」の根拠は下記のようです。夢もへったくれもありません。
はじまりは1950年代の神戸六甲山。神戸市内の約496万個の電灯の電気代をドルに換算するとおよそ100万ドルだったことから、煌びやかな夜景を“100万ドルの夜景”と呼ぶようになりました。
引用:TRAVELZOO/その景色、“100万ドルの残業代”だった!?
函館山へはロープウェイで登るのが便利!
▼函館山ロープウェイ
4日目(函館 = 大阪)
路線 | 出発 | 出発時刻 | 到着 | 到着時刻 | 費用(円) |
---|
JAL | 函館 | 13:45 | 伊丹 | 15:25 | |
大阪への飛行機が早いので、どうしても余裕がありません。
とりあえず朝早く起きて朝ごはんにしましょう。函館朝市に行けば、朝早くから新鮮な海の幸をいただくことができます。
▼函館朝市
そして時間的には最後になるかもしれない観光名所で行きたいのは五稜郭!
日本では珍しいヨーロッパ形式ともとれる星形の土塁で軽々された城砦。なんでも死角が少ないんだそう。そして明治維新で旧幕府軍と新政府軍が戦った箱館戦争の決戦地です。
▼特別史跡五稜郭跡/函館市公式観光情報
函館空港へは余裕をもって出発1時間前である昼過ぎには着いておくようにしましょう。
少々忙しない旅ですが、4日で大阪から北海道へ在来線で行く旅の想定になります。
まとめ
交通費のみ(大阪 = 函館)でかかる費用は下記の通りです。
日目 | 工程 | 費用(円) |
---|
1日目 | 大阪 = 直江津 | 5,720 |
2日目 | 直江津 = 秋田 | 2,410 |
3日目 | 秋田 = 函館 | 4,900 |
4日目 | – | – |
| | 13,030 |
函館市内の交通費と帰りの飛行機運賃は加算していません。
ですが、大阪から函館の要所要所を押さえた旅行になると考えられます(主に食事的な意味で)。
実際にやるかどうかを別にして、政府の旅行キャンペーンが始まれば挑戦してみたいところです!
コメント