新宮から大阪までは1日5本JRの直通特急「くろしお」が運行されています。そして新宮なのに近鉄?実は近鉄の走る三重県、つまり東海地方経由で帰っても時間的には変わりません。そんな東海地方経由の中でも近鉄最速説が浮上しましたので紹介したいと思います。
目次
そもそも新宮ってどこ?
あまり観光に行くこともないので関西圏でも分からない方も多いかと思います。
新宮市は和歌山県の最東端にあります。
ご覧の通り、和歌山県と三重県の境の街です。
和歌山市であれば大阪府との関りが強く、仕事や学業においても双方への行き来は頻繁にあります。ただ、新宮市のようにここまで遠いと隣接しているにもかかわらず、ほぼ関連はありません。
東海地方経由って遠回りじゃないの?
結論から申し上げますと距離的には遠回りです。
新宮駅から紀伊半島をくるっと回って和歌山駅経由で新大阪駅まで帰ると276.8km。志摩半島を通って名古屋を経由し帰ってくると417.7km。約1.5倍くらいの距離の違いがあります。
但し名古屋経由の場合、名古屋から新大阪で新幹線を使うと倍以上のスピードでほぼノンストップで走りますので、最終的に移動時間は同じくらいか早い場合があると言う訳です。
そして今回は色々調べてみた結果、新宮駅から新大阪駅までは東海地方経由かつ津か松坂で近鉄に乗り換えるルートが実が最速ではないかと判明しました。
終点駅は色々と計算や比較のしやすい新大阪駅を終点としていますので、同じ大阪市内でも天王寺駅を終点にすると結果が変わってくるかもしれません。
比較対象
列車の情報は2021/3/14時点のものです。
今回の比較ルートは3種類です。
a.JR特急くろしお1本
b.JR特急南紀+東海道新幹線(名古屋駅経由)
c.JR特急南紀+近鉄特急(津または松坂経由)+大阪メトロまたはJR
新宮駅出発の特急は、新大阪駅行きは1日5本、名古屋駅行きは1日4本。これら計9本の特急をベースに考えます!
a.JR特急くろしお1本
パターン | 新宮 | 新大阪 | 所要時間 | 備考 |
---|
くろしお12号 | 6:29 | 10:50 | 4:21 | 乗車券4,840+指定席券2,510=7,350円 |
くろしお16号 | 8:32 | 12:50 | 4:18 | 同上 |
くろしお22号 | 11:27 | 15:50 | 4:23 | 同上 |
くろしお26号 | 13:29 | 17:50 | 4:21 | 同上 |
くろしお36号 | 17:46 | 22:06 | 4:20 | 同上 |
このルートの最短はくろしお16号で、最長はくろしお22号です。
b.JR特急南紀+東海道新幹線(名古屋駅経由)
パターン | 新宮 | 名古屋(着/発) | 新大阪 | 所要時間 | 備考 |
---|
南紀2号+のぞみ15号 | 06:20 | 09:41/09:47 | 10:36 | 04:16 | 乗車券7,120+指定席券1,790(南紀)+3,270(新幹線)=12,180 |
南紀4号+のぞみ27号 | 09:13 | 12:41/12:47 | 13:36 | 04:23 | 同上 |
南紀6号+のぞみ95号 | 12:45 | 16:10/16:32 | 17:21 | 04:36 | 同上 |
南紀8号+のぞみ255号 | 17:31 | 20:49/20:58 | 21:48 | 04:17 | 同上 |
このルートの最速は南紀2号で、最長は南紀6号です。
c.JR特急南紀+近鉄特急(津または松坂経由)+大阪メトロまたはJR
パターン | 新宮 | 津(着/発) | 松坂(着/発) | 鶴橋(着/発) | 大阪難波・なんば(着/発) | 新大阪 | 所要時間 | 備考 |
---|
南紀2号+ひのとり58 | 06:20 | 08:40/08:45 | – | – | 10:10/10:15 | 10:30 | 04:10 | JR乗車券3,080+指定席2,730+近鉄乗車券1,720+レギュラー指定席1,540+メトロ乗車券280=9,350 |
南紀4号+ひのとり61 | 09:13 | 11:41/11:45 | – | 13:08/13:14 | – | 13:30 | 04:17 | JR乗車券3,080+指定席2,730+近鉄乗車券1,720+レギュラー指定席1,540+JR乗車券220=9,290 |
南紀6号+伊勢志摩ライナー | 12:45 | – | 14:55/15:03 | – | 16:32/16:38 | 16:53 | 04:08 | JR乗車券2,640+指定席2,390+近鉄乗車券1,590+指定席1,340+メトロ乗車券280=8,240 |
南紀8号+伊勢志摩ライナー | 17:31 | – | 19:37/19:46 | 21:13/21:20 | – | 21:44 | 04:13 | JR乗車券2,640+指定席2,390+近鉄乗車券1,590+指定席1,340+JR乗車券220=8,180 |
このルートの最速は南紀4号で、最長は南紀6号です。
比較結果
それぞれのルートの最短所要時間はこうなりました!
No | パターン | 所要時間 |
---|
1 | 南紀6号+伊勢志摩ライナー | 04:08 |
2 | 南紀2号+のぞみ15号 | 04:16 |
3 | くろしお16号 | 04:18 |
このように以外にも南紀と近鉄特急の組み合わせが所要時間最短となりました。
「南紀6号+伊勢志摩ライナー」の場合の距離は272.5kmなので、JRのみより4kmほど短いですが、くろしお1本で大阪へ向かうよりも乗り換えの多い組み合わせが早いのは意外です。
まとめ
時間帯によるものの、「南紀6号+伊勢志摩ライナー」の組み合わせが新宮駅=新大阪駅間最短のルートであるとわかりました。
ちなみに最短であることはわかったものの、役に立つかと言われるとそんな役に立ちません(泣)。完全に調べて満足しただけです。
パターン | 出発時刻 | 到着時刻 | 所要時間 |
---|
南紀2号+ひのとり58 | 06:20 | 10:30 | 04:10 |
くろしお12号 | 06:29 | 10:50 | 04:21 |
くろしお16号 | 08:32 | 12:50 | 04:18 |
南紀4号+ひのとり61 | 09:13 | 13:30 | 04:17 |
くろしお22号 | 11:27 | 15:50 | 04:23 |
南紀6号+伊勢志摩ライナー | 12:45 | 16:53 | 04:08 |
くろしお26号 | 13:29 | 17:50 | 04:21 |
南紀8号+伊勢志摩ライナー | 17:31 | 21:44 | 04:13 |
くろしお36号 | 17:46 | 22:06 | 04:20 |
まあ強いて言うなら、大阪方面と名古屋方面は交互に出ているので、大阪方面へ乗り遅れたときに使うかどうか。くらいでしょうか。
名古屋経由で新幹線を使うと料金が高すぎるので論外ですが、近鉄経由ですと料金的にも「くろしお」1本よりも1,000円追加くらいなので、そこまで高いと感じませんので選択肢の一つと考えてよいでしょう。
ちなみに特急くろしおや特急南紀が走る紀勢本線は非常に景色が美しい路線です。そして近鉄特急ひのとりはとても在来線特急と思えないようなラグジュアリー感あふれる列車です。下記の記事もご覧になっていただけると参考になるかと思います。
▼大阪から名古屋一筆書きの旅
▼近鉄特急「ひのとり」で行く温泉旅行。
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