大阪=名古屋間における公共交通手段は大きく3つの交通手段、新幹線、高速バス、普通の電車(JR・近鉄)があげられますが、どれが一番良いのでしょうか。それぞれのメリットデメリットを比較します。
目次
大きく3種類、細かく4種類の交通手段
大阪と名古屋の間には大きく、新幹線、高速バス、普通の電車が運行されており、その中でも普通の電車はJR在来線と近畿日本鉄道(以下近鉄)に分けられます。
幹線である東海道をひしめき合うように競合する各交通手段ですが、そこにはそれぞれメリット、デメリットが存在します。それは時間や料金、快適性であったり…。
今回はそれらの交通手段のメリット・デメリットをお伝えし、皆さんにあった交通手段を紹介できればと思います。
比較
比較するための前提条件として、
・平日利用
・年間通して1名から前日に公式サイトまたは代理店より申し込み可能な割引料金
・電車は経由地を指定しない乗換案内の検索結果
とします。
よって青春18きっぷや金券ショップで購入可能なきっぷは除外されますし、特殊な検索条件を指定しないといけないような乗り方(米原から名古屋だけ特急みたいな)も除外されます。
また、時間や料金は目安であり、検索日によってはそれ以上、それ以下の結果になることもご了承ください。
新幹線
区間 | 所要時間(分) | 料金(円) | 備考 |
---|
新大阪=名古屋 | 70 | 4,600 | ぷらっとこだま |
| 50~70 | 5,940 | 閑散期自由席 |
| 50 | 6,880 | 繁忙期指定席(のぞみ) |
メリット
・所要時間が最も短い
・ストレスが無い
デメリット
・金額が最も高い
・時間変更できない(ぷらっとこだま)
まずは新幹線。新幹線の運賃は繁忙期・通常期・閑散期、そして指定席においては「のぞみ」かそれ以外によって運賃が変動(±200円)します。
最も高いのは繁忙期に乗車する「のぞみ」の繁忙期指定席で、最も安いのはJR東海ツアーズが募集する「ぷらっとこだま」になります。
新幹線は速達性が高い一方、料金はお高くなってしまいます。最安のJR東海ツアーズが販売する「ぷらっとこだま」はコスパ高めであるものの、前日までの予約が必要なことや、時間変更ができないこともあり、思い付きの旅行で使うのは厳しいと言えましょう。
もう1つ新幹線にお得に乗車する手法としてはJR東海が提供する「エクスプレス予約」。これは大正のクレジットカードが必要ですが、季節関係なくお得な運賃で乗車可能。直前に購入することも可能です。
新幹線WEB予約サイト
*対象のクレジットカードが必要
電車(JR在来線)
区間 | 所要時間(分) | 料金(円) | 備考 |
---|
大阪=名古屋 | 160~180 | 3,410 | 全区間普通列車 |
メリット
・普通の電車としては最も安い
デメリット
・大阪=米原間は特急がほぼないため、所要時間は長め
・普通の通勤電車なので快適性は低め
はっきり言って普通に旅行する方はこの選択肢を選ぶことは無いでしょう。
これを選ぶのは「青春18きっぱー」か、時間をかけて旅することに快感を覚えるドMな通なユーザーのみです。
この区間の中でも大阪=米原(岐阜)間については特急はほぼなく、唯一運行されるのは例の1日1本しかない大阪=高山発着の特急ひだのみ。米原=名古屋間は特急しらさぎを利用できますが、そのような乗り方は検索にも掛からないし、一般的ではないと思います。
料金は特急料金のない純粋な乗車運賃のみであり、これらの中では最も安く、一方で時間は新幹線と高速バスの中間といったところです。
ちなみに普通の電車と言いつつも、関西の東海道本線はかなり地盤がしっかりしており、一部の区間では新快速でも130km/h出ています。つまりほぼ特急と言って差し支えありませんよね…。
補足ですが、特定の季節しか販売されない青春18きっぷを使うことが出来れば2,410円(*1日あたり)で乗車することも可能です。
私は幾度となくこの区間をJR在来線で乗車しており旅行記にまとめています。参考にその1つをどうぞ。
▼JR在来線の旅(沿線観光も)
電車(近鉄)
区間 | 所要時間(分) | 料金(円) | 備考 |
---|
大阪難波=近鉄名古屋 | 140 | 4,340 | 通常特急 |
| 130 | 5,240 | ひのとりプレミアム車両 |
メリット
・普通の電車としては所要時間が最も短い
・快適性抜群(特にひのとり)
デメリット
・JR在来線と所要時間が大差なく、コスパが悪い
新幹線に代わる選択肢として次に考えるのは近鉄ではないでしょうか。
私鉄としては全国で最長の路線網を持つ近鉄は、大阪難波から近鉄名古屋まで1府3県を一気に駆け抜ける名阪特急がそれを象徴しています。
その名阪特急の中でも2020年に運行開始された「ひのとり」は沿線風景を抜群に楽しめる車両になっており、乗ること自体が非常に観光性の高いものになっています。
特にその中でもプレミアム車両はまるで飛行機のビジネスクラスのようで快適性抜群!そして最前席は前面展望になっておりその座席から眺める風景は圧巻でしょう。その時の様子は下記の記事を!(最前列ではないですが…)
▼「ひのとり」で大阪から津(三重)まで
さて、そのような名阪特急ではありますが、微妙なところがその所要時間。快適性はもちろん保証できますが、JR在来線との所要時間差が約30分~程度。JRは通勤電車とは言えど、快適性が低いのであって悪いことはありません。
こればかりはその30分の考え方によるかもしれませんが、コスパは若干悪いと言えなくもないです。
近鉄WEB予約サイト
高速バス
区間 | 所要時間(分) | 料金(円) | 備考 |
---|
大阪市内=名古屋市内 | 170~230 | 1,800 | 最安WEB割引 |
| 170~230 | 3,800 | 通常運賃 |
メリット
・金額が最も安い
デメリット
・所要時間が最も長い
・快適性は低め
高速バスと言えば大阪や東京、博多を結ぶ夜行バスをイメージしてしまいますが、この競合がひしめき合う大阪=名古屋間でも運行されています。
やはりその最大メリットは料金の安さ!買い方や日によっても異なりますが、最安1,800円程度から購入可能!新幹線の最安料金と比べてみても約4割お得で料金的なところでは文句なしです。
一方でその所要時間は最短であっても約170分とかなりの長丁場。
所要時間最短である新幹線と比べてみてもその差は約3倍以上にもなりますので、観光地での滞在時間を多くとりたい方にとってはかなり悩ましいところ…。
また運行会社によって設備はまちまちなので、もしかするとトイレがないバスもあるかもしれませんね。
高速バスWEB予約サイト
おススメの交通手段
平均値や中央値を考慮していないですが、ざっくりそれぞれの交通機関の時間と料金をグラフにまとめてみました。
X軸が料金で、Y軸が所要時間なので、右に行けば料金は高くなりますし、上に行けば所要時間は長くなってきます。
これらを踏まえてお勧めしたい交通手段は下記の通り!
優先事項 | おすすめ |
---|
時間 | 新幹線 |
料金 | 高速バス |
快適性 | 近鉄(ひのとり) |
それぞれ一長一短があり、尺が違うので何が良いのかは決めにくいところがありますが参考にいただければと思います。
JR在来線は上記の優先事項ベースだと外れてしまいましたが、季節問わず直前でも料金が変わらないのである意味コスパは良いのかもしれません。
ちなみに私はこれらを紹介する手前、全ての交通手段に挑戦しています!
個人的な主観ですと、お金をある程度自由に使える社会人なら新幹線。節約した旅をしたい学生さんは高速バスがおススメですね。
以上大阪=名古屋間の公共交通手段比較でした。
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