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2023年のGW(ちょっと拡張)は中欧4か国(オーストリア/ハンガリー/チェコ/スロバキア)を2週間で巡る旅。4日目午前は伝統あるエステルゴムの街、そしてお隣スロバキアの街、シュトロヴォへ。
▼この旅の一覧、費用のまとめはこちら。
さてさて、前回の記事で説明したようにこの川はドナウ川であり、そして国境。向かいの街はスロバキアのシュトロヴォ(Štúrovo)です。
エステルゴムとシュトロヴォの街を結ぶこのマリア・ヴァレリア橋を渡ってシュトロヴォ側に行ってみましょう!
ちなみに最初に結論を申し上げておくと、シュトロヴォには何もないです。
地球の歩き方にも「特に観光名所は…」的な記載がありましたが、多少なりとも何かあるだろうと言ってみることに。
まずは大聖堂から緩やかな坂を下り、麓の街へ。
付近にミュージアムやスイミングバス(?)があるらしい。
となりに見えるのは川のように見えますが、どちらかというと水道と言ったほうが正しいでしょう。
なぜなら向かい(画像左手)はPrímás-islandと呼ばれる島だから。
こちらはマチャソフスキー要塞(の一部)。ヴィジヴァーロス、日本語の意味では「水の都」と呼ばれているようですが、この地にあったヴィジヴァーロス要塞の一部を成した遺跡のようです。
結構日本ではマイナーな観光スポットなので情報は少ないですね。
道中、ドナウ川との合流地点には綺麗に花壇の整備されたエルジェーベト像。
ここでいうエルジェーベトは恐らくオーストリア=ハンガリー帝国の皇后であったエリーザベト皇后(シシィ)のことを指すのだと思いますが、歴史的には別のエルジェーベト女王もいらっしゃるので実際の所は良く分からないです。
本土と島を結ぶ、コシュート橋付近。言われなければただ川の支流の様にしか見えませんね。
随分と近付きました。さて、少し坂を上って橋を渡りましょう。
ヨーロッパの橋ではよくあるのですが、街の終わりには、その街の名前の看板に赤の斜線が引かれた看板があります。
とくにここは街どころか国の終わりの街。少し進むとそこはスロバキアのシュトロヴォ。
橋に施されたこの柄はエステルゴムの市章。
エステルゴム大聖堂も良く見えます。
ちなみにこのマリア・ヴァレリア橋とはオーストリア大公妃マリア・ヴァレリアの名にちなんでつけられています。
正式な名を「Marie Valerie Mathilde Amalie von Österreich」と言い、日本語では「オーストリアのマリー・ヴァレリー・マチルド・アマリー」。オーストリア大公妃とは言うものの、当時はオーストリア=ハンガリー帝国、そして彼女はハンガリーのゲデレー宮殿で生まれ、人気のあった王女様。
そしてこの橋は再建されたもの。
かつて第二次世界大戦末期にドイツ軍により破壊されましたが、半世紀ほどたった2001年ごろに新マリア・ヴァレリア橋として再建されました。
今ではエステルゴム、シュトロヴォ両都市・両国を行き来する重要な交通手段です。
さて、ご覧の様に橋を進んでいくとEUお馴染みの「★」で囲まれた、国境でよく見る看板が見えてきました。
「Slovenská republika」とはもちろんスロバキア共和国。この橋の途中、つまりドナウ川の中心あたりが国境になっています。
ただ国境と思われる場所は2カ所。
先ほどの看板が見えたあたりの真下にある「×」の矢印。
そしてこの歩道にひかれた赤いライン。
個人的にはこちらが本来の国境なんじゃないかなと思っています。
何故ならこのラインの上には「SR|M」と言うプレートがあるから。
「SR」は何となくスロバキアだと理解できますよね。そして「M」、実はハンガリー語で”ハンガリー”は”Magyarország”と書くので、いよいよこちらが国境線だと思う所存です。
このような国境線のプレートを見るのは初めてではなく、かつてオーストリア=ドイツ国境でも見たことがあるのでその経験もあったりしますが…。
▼オーストリア=ドイツ国境を歩いて渡る
そして橋を渡り切った所には、これから始まるシュトロヴォの街の標識もありました。
観光地名 | Mária Valéria Bridge |
住所 | Komenského 194/2, 943 01 Štúrovo, スロバキア |
ハンガリーからスロバキアに来たからと言って、劇的に街並みの雰囲気が変わるわけではありません。
地理的にも近い事、かつて同じ国の一部であったこともあり、雰囲気もほぼ同じ。
ただスロバキアに入った途端、両替商のお店が多いように思いました。
スロバキアはユーロを使っていますが、ハンガリーはフォリント。単一市場であるEU、そして国境検査を加盟国で共通化するシェンゲン協定においても通貨は別の話…。
個人的には通貨も圏内で共通化してもらったほうが余計な両替が少なくて助かりますが…。
橋を渡ってすぐ北。繁華街中心部と思われる場所の近くに名もなき公園。
名所と言う名所のないシュトロヴォの街において最も特徴的とも言えるのがこの第一次世界大戦、第二次世界の犠牲者に対する碑でしょう。
記念碑なので特に古くからあるものでもなく、歴史的にもごく最近のもの…。そしてテンションのあがるものでもない…。
ただ、ここから眺めるハンガリー側のエステルゴム大聖堂は美しかった。
繁華街と言っても「他に比べると」と言った条件付き。実際にはかなりさびれた田舎町ですね。
数件のお店が開いているのみで活気はそれほどなく、良くも悪くも本当に田舎街…。アイスクリームはおいしそうでしたけどね。
ちなみにこの繁華街のあたり、スロバキア語では「Pešia Zóna」、つまり「市民公園」と呼ばれているよです。
このような店舗エリアは500mほど続き、それ以外は完全に田舎町!
本当に観光スポットがない…。
うん…、放蕩に観光スポット無かったね!さて、1時間程度シュトロヴォへ滞在し、再びエステルゴムへ…。この「Párkány」とはハンガリー語でのシュトロヴォの標記だそうです。
スロバキア側で見えた橋の装飾はスロバキアの国章のようです。
橋を渡っていると広大なドナウ川の風景も楽しめますよ。
復路、今度はハンガリー側の国旗が橋の上で見えてきました。
そしてエステルゴムの街へと戻ってきました。
エステルゴムもそれほど大きな街ではないですが、やはり活気具合は大きく異なりますね。
さてさて、エステルゴム、シュトロヴォ観光を終えまして再びブダペストへの帰路へ。今度はブダペストの王宮の丘へ!
ハンガリーのガイドブック
ヨーロッパの便利グッズ
*対応していない国もあります。
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