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2023/01/01 クロアチアが正式にシェンゲン入りしました。
・EUはボーダーレスではない。
・EU域内とシェンゲン圏は別のもの
英語でEuropean Unionの略、日本語では欧州連合です。発足したのは1993年11月1日のこと。「マーストリヒト条約」発効をもって成立しました。「大国に負けないように皆で協力しましょうね。」ということ。
最近(といっても2016年)イギリスが脱退(Brexit)することになり騒がれましたね。必ずしもどの国も等しく恩恵が受けられないのですね。一つは移民問題でしょうか。加盟国には豊かな国もあれば貧しい国もあり、加盟国内では人や物の移動が緩和されているわけで、当然ですが豊かな国に出稼ぎにいきますよね。そうすると自国民(イギリス)の職が奪われたり、社会保障費もかさむわけです…。
さてさて、イギリスの話はこの辺で置いておきます。旅行の話をします。
ヨーロッパ旅行に行ったことがある方はわかるはず。「フランスからドイツに行ったけどパスポート出さなかったよ。」と言うような経験。
EUならどこでもパスポートいらない!と思いがちですが正確ではありません。
結論から言うと「EUはボーダーレス!」ではないです。
それはEUが
人、物、サービスおよび資本がそれぞれの国内と同様に、国境や障壁に妨げられることなく、自由に移動することができます。
引用:駐日欧州連合代表部/ユーロと単一市場
を目的とした単一市場を構築すること。
国境審査に関するルールはEUと言う枠組みではなく、シェンゲン協定と呼ばれるもので定義されているからです。
正直ややこしすぎてよくわかりません。元々は別々に成立したようなのですが、1997年のEU改正基本条約であるアムステルダム条約にて附属議定書としてEUの法体系に組み込まれたようなのでさらにややこしく…。
それはさておき、ここではシェンゲン協定締結国の領域をシェンゲン圏と呼びます。
この重複しているタイプが一番多いです。該当国は、
オーストリア/ベルギー/スイス/チェコ/デンマーク/ドイツ/スペイン/エストニア/フィンランド/フランス/ギリシャ/ハンガリー/アイスランド/イタリア/ラトビア/リトアニア/ルクセンブルク/マルタ/オランダ/ノルウェー/ポーランド/ポルトガル/スロバキア/スロベニア/スウェーデン/リヒテンシュタイン/クロアチア
基本気にすることのないタイプですね。
EUではないけどシェンゲン協定加盟している国です。
スイス/ノルウェー/アイスランド
国境審査は必要ないけども税関審査は放棄していません。要注意。
財布一つで行き来するなら意識しなくていいかも。
下記のiiimo_imoさんブログを参考に。
EUだけどシェンゲン協定加盟していない(条件が整っていない)国。
ルーマニア/ブルガリア/キプロス
同じEU域内の移動でも国境審査があります。詳しくはあとで記載します。
クロアチアが正式にシェンゲン入りしました。下記は2018/12に旅行した時の様子です。
年末年始にクロアチアを含む東ヨーロッパの旅をしました。
そもそもクロアチアを選んだ理由の一つに、このEU域内の国境審査を経験してみたかったからです。総集編でも記載しましたが、最初の入国審査はクロアチアのザグレブです。クロアチアまでは途中ベルギー・ブリュッセルでトランジットしましたがもちろんここでは入国審査なしです。同じEU域内であってもシェンゲン未締結国が最終目的地の場合EU域外、つまり海外と同じような扱いを受けます。
3日目にはクロアチア(シェンゲン協定未締結)からスロベニア(シェンゲン協定加盟国)への電車移動をし、国境審査を経験しました。
クロアチアのSAVSKI MAROFで出国し、スロベニアのDOBOVAで入国になりました。
ただし同じEUであるためかハンコのデザインも同じにしているようです。
なお実際にはDOBOVAで両国の出入国審査を電車の中で実施します。
このように実際に経験すると面白いものですね。
なおEUでは2021年2022年2023年11月に旅行者に電子ビザ取得を求める、欧州渡航情報認証制度(European Travel Information and Authorisation System=ETIAS)を創設する規則が採択されました。申請には7ユーロ掛かるようです。
ヨーロッパは入国カードも電子ビザも申請する必要がなかったのでちょっと面倒になりますね。
ETIAS導入は2023/11導入へ延期になりました。
EU MAG / シェンゲン協定と日本人のビザなし滞在について教えてください
EU MAG / EU域内の「移動の自由」とは?
EU MAG / 欧州渡航情報認証制度(ETIAS)創設規則を採択
Wikipedia / シェンゲン圏
Wikipedia / 欧州連合
ヨーロッパの便利グッズ
*対応していない国もあります。
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